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「群像」60周年記念短編特集を手にとって…
新聞の書評に、「群像」の60周年記念短編特集号は、佳作揃いで読み応えがあると書いてあったので、早速買い求めて、秋の夜長に少しずつ読んでいます。 

「群像」は、純文学の月刊誌です。

私は、小学生の頃に、6歳上の姉が読んでいる新潮文庫や角川文庫や、岩波文庫の後ろについていた本のリストを見て、「いつかは全部読んでみたい!」と思い、中学生になったら、片っ端から読んでリストにチェックを入れて、ちょっぴり背伸びして、大人になった気分を味わったものでした。

当時は、本の数も少なく、文庫本の後ろに載っている、明治以降の文学の有名なものをすべて読んでも、たいした年月はかかりませんでした。

純文学と呼ばれるものは、「文学界」や「群像」「すばる」「新潮」といった文学雑誌に発表され、「オール読み物」には、大衆文学と呼ばれるものが発表されます。

芥川賞が純文学の賞、かたや、直木賞は大衆文学の賞と言うように、
文学に線引きがあることが、私には納得がいきませんでした。

何を純文学と呼ぶのか…私なりの解釈としては、たとえ大衆文学と呼ばれるものでも、そのテーマや主張に普遍性があり、読者が共感できるものであれば、それは文学的価値があると思うのです。

文学でも、音楽でも、演劇でも、何かを表現するものは、難解であってはいけないと私は思います。

難解であることが芸術である…みたいな考え方は、表現というものは、
受け手がいるということを置き去りにした独りよがりの気がします。



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【2006/10/11 22:22 】 | 随筆 | コメント(0) | トラックバック(0)
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