あてもなくぶらっと本屋さんに行って、なにげなく手にした雑誌が、NHK「英語でしゃべらナイト」シリーズの、「英語で京都を案内できますか?」というものでした。
数年前、香港の中国人のご夫婦が日本にいらっしゃて、「どこに行きたいですか?」と尋ねたところ、「京都のMIHO MUSEUMに行きたい」とのことでした。彼らは、二人とも建築家なので、みほ美術館の設計者のL・E・ロバートソンが、どういうデザインの建物を建てたのか、実物を是非見たいということでした。
みほ美術館は、正確には信楽の山奥にあります。あたりの景色もそれはそれは美しく、その美術館も、とてもハイセンスで素晴らしいものでした。
彼らは、建物自体に興味があったのですが、中に展示されている物も、もちろん鑑賞します。その時、細かいことを質問されても、私自身に
日本の仏像や、伝統的な美術品に対する知識がなく、英語力の不足というよりは、日本文化の知識の乏しさを痛感しました。
近頃は、京都検定というものができて、より深く京都のことを学べるようになり、多くの受験生がいるようです。
日本文化が、即京都の美というわけではありませんが、明治になるまでは、京都が都だったわけですから、まずは京都のことを知らなければ、
日本文化について語る資格はありません。
この雑誌にざっと目を通してみても、日本語で説明するのさえ、あやふやなことだらけでした。
ましてや、英語で外国からいらした方に何を説明してよいのやら…。
国際人になるためには、まずは自国の文化をよく知ることだと、今更ながらわかりました。
この雑誌で、英語力もついたら、一石二鳥だわ…と虫のいいことを考えながら、ぱらぱらとめくっています。
写真は、清水の舞台、金沢兼六園、名古屋城です。


